Microsoft Safety Scanner ひっそりとリリース
今週、Microsoftは Safety Scannerという新しいツールをひっそりと(?)リリースしました。これは、ウィルス対策ソフトとしては、Microsoft Security Essentials (MSE)、Malicious Software Removal Tool (MSRT)に続く第3弾です。
Microsoft Safety Scanner は無償でダウンロードできるセキュリティ ツールで、必要に応じてスキャンを実行し、ウイルスやスパイウェアなどの悪意のあるソフトウェアを削除するのに役立ちます。 このツールは、既存のウイルス対策ソフトウェアと連携します。
メモ: Microsoft Safety Scanner は、ダウンロードしてから 10 日間ご利用いただけます。 最新のマルウェア対策定義を使用してスキャンを再実行するには、Microsoft Safety Scanner をもう一度ダウンロードして実行してください。
Microsoft Safety Scanner は、リアルタイムの保護を実行するウイルス対策ソフトウェア プログラムの代わりに使用することはできません。
ご家庭や小規模ビジネスのコンピューターをウイルスやスパイウェアなどの悪意のあるソフトウェアから守るのに役立つリアルタイムの保護を実行するには、Microsoft Security Essentials をダウンロードしてください。
MSEはいわゆる通常のウィルス対策ソフトですが、MSRTは特定の種類のマルウェアにすでに感染しているPCをスキャンし、マルウェアを駆除するためのツールです*1。そして、新しい Safety Scannerは MSRTを拡張したのものですが、機能的には MSEのフルスキャンと同じと考えていいと思います。(下のスクリーンショットを見ると、MSRTにそっくりなのがわかります。)
上記の説明にもあるとおり、リアルタイム保護はできませんが、そのかわりにインストールを必要とせず、EXEファイル(msert.exe)単体で動作するようになっています。このファイルはシグネチャを全て含んでいるため、約70MBのサイズがあります。ただしシグネチャを更新する機能はなく、ダウンロードしてから10日間しか有効ではないようです。そのため利用する度に新しくダウンロードする必要があり、ちょっと手間はかかります。
いつも使うツールという位置付けではありませんが、USBメモリなどにコピーして使えるので、マルウェア感染などのインシデント発生時には重宝しそうです。
(スクリーンショット) 上が MSRTで、下が Safety Scanner
*1:毎月 WindowsUpdateで最新版に更新され、バックグラウンドで勝手にスキャンしています。