Bugtraq-JP終了

日本語によるセキュリティ情報の公開、流通に大きな役割を果たしてきたBugtraq-JPが終了するらしい。先週、モデレータを務めるLACの三輪さん(今では社長)からのメールがMLに流れた。開始当初は日本語による数少ないセキュリティ情報源として貴重だったが、最近はそうでもなくなっており、Security Focus Newsletterの日本語訳が時々流れてくる程度になっていた。時代とともにその役割を終えたということだろうか。

いつから始まったのか全然覚えていないので、ちょっと調べてみると(セキュリティホール memo - 1999.08)、どうやら1999年8月にスタートしたようだ。私がセキュリティ関係の仕事に携わるようになったのはその前年の1998年からだが、当時はセキュリティホールmemoもなかったし(かわりに Security Watchというサイトが人気だった)、Bugtraq-JPもなかった。日本語による有用なセキュリティ情報はほとんどなく、英語情報に頼らざるを得ない状況だった。

今では日本語によるセキュリティ情報は格段に増えたし、質の高い書籍(残念ながらほとんどは英語版の翻訳)も大量にあり、1999年頃とは比べ物にならないほど状況は良くなっている。それでも日本発の情報、技術、製品はセキュリティ分野ではまだまだ少ない。私も様々なサイトの情報に日々お世話になっているが、良質の情報を提供できるようにしていきたいと思う。

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